壮大な自然林熱田岳でトレッキングを楽しもう!青の洞窟が魅力の恩納村からの行き方
目次
熱田岳ってどんなところ
熱田岳(あっただけ)は、沖縄県国頭郡恩納村にある標高160メートルの山です。その丘陵地帯は、沖縄県県民の森として整備されており、さまざまな野外活動を行うことができます。
身近な自然として近隣住民に親しまれており、整備された道を伝って登ることが可能です。熱田岳を含む沖縄県北部は「やんばるの森」として知られており、ユニークな自然の宝庫です。
乾燥しがちな亜熱帯気候でありながら、豊かな雨に恵まれた照葉樹林が広がる場所は、世界でも3か所ほどしかありません。大昔の地殻変動で大陸から切り離されたころの動植物が未だに残り、東洋のガラパゴスとも言われる独特の生態系を保っています。
沖縄の自然と言えば、真っ先に思い浮かぶのは海かもしれません。
ただ、それだけじゃないということを教えてくれるのが、やんばるの山と森だと言えるでしょう。熱田岳周辺は、そんな魅力を凝縮したような環境を楽しめる場所です。
恩納村・那覇空港からの行き方
熱田岳を含む沖縄県県民の森は、恩納村安富祖にあります。
那覇空港からは、沖縄自動車道屋嘉ICより県道88号、国道58号を北上したところにあり、車で1時間ほどの道のりです。
熱田岳での登山の魅力
それでは、熱田岳での登山の魅力をご紹介します。
壮大な自然を感じよう
標高160メートルと聞くと、登山に慣れた方にとっては物足りないと感じるかもしれません。
しかし、熱田岳には高さだけではない魅力があります。普段は見ることのできない亜熱帯の照葉樹林を抜けて、一歩一歩進んでいく醍醐味は格別です。登山道の近くには小さな沢があり、ヒカゲヘゴなどの珍しい植物に出会えます。
イタジイなどを中心に、250種類もの植物が自生しているそうです。植物だけではなく、昆虫などの小さな動物たちに出会うこともあります。
オオシマセミというセミがいて、鳴き声が他と違うことに驚く人も多いです。かわいらしいキノボリトカゲを見かけたりするかもしれません。気になる生き物がいたら、写真に撮って記録したり、併設されている森林学習展示館・森林科学館(2022年までリニューアル工事中)に立ち寄ってみたりしましょう。
新しい知識が増えて、世界が広がる体験ができます。
地域の自然を凝縮したエッセンスを、ぜひ感じてみてください。
感動必至の絶景を一望できる
うっそうとした木に囲まれた登山道を抜けて稜線に出ると、一気に視界が開けます。熱田岳では、なんと山の上から海を見ることが可能です。登山をしながら、美しい青に染まった海と空が見られるのは、沖縄ならではと言えるでしょう。
標高は低いといっても、気温が高く紫外線も強いため、体力の消耗が激しい登山になることもあります。
しかし、その疲れを癒しても余りある風景を目にすることができるのです。登山道沿いには花木園が作られ、四季折々の花々を眺めながら歩けます。カクランやツツジ、イジュの花の美しさは格別に感じることでしょう。
ここまで来れば、山頂はもうすぐです。
天空の道を歩いているような気分で、気持ちよく歩くことができます。
達成感を感じられる
さて、熱田岳の山頂ですが、頂上標がありません。
山頂周辺を一周する遊歩道があり、そのあたりで登頂とされることが多いようです。どうしても頂上に立った実感が欲しいという場合は、詳細な地形図と照らし合わせて山頂を同定する必要があります。
普通の登山とは少し違った達成感ですが、謎解きのような楽しさがある山です。熱田岳の登山コースは3種類あり、距離や所要時間に違いがあります。
異なるルートでリピートしてみるのも良いかもしれません。渓流沿いのトレッキングコースもあるので、心地よい水辺をメインに歩くことも可能です。
スッキリとした達成感が得られるでしょう。
登山をする際の注意点・服装・持ち物について
それでは、沖縄で登山をする際の注意点について見ていきましょう。沖縄の山は全体的に標高が低く、観光のついでに登れる手軽さがあります。
しかし、ハブやスズメバチ、アフリカマイマイ、サソリ、ヒルなどの危険生物が多く生息している場所です。さらに、ウルシ科の植物が多く、触っただけでかぶれたり、ただれたりすることがあります。
帽子や手袋を身に着け、長袖、長ズボンのトレッキングウェアなどで皮膚を守るようにしましょう。ポイズンリムーバーを持参すれば、いざという時に役立ちます。
また、登山道には水場が無いので、飲み水は多めに持っていきましょう。傾斜がきつい場所もあり、紫外線が強く気温も上がりやすいので、低い山だからと言って油断は禁物です。
やんばる国立公園や沖縄海岸国定公園に指定されている場所もあります。
動植物の採集は控え、ごみは持ち帰りましょう。
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おすすめトレッキングツアー2選
ここで、おすすめのトレッキングツアーを2つ、ご紹介します。
ジャングルを進もう!ター滝トレッキング
ター滝は、沖縄県大宜味村の平南川(へなんがわ)上流にある滝です。水の流れが2つに分かれていることから、2を意味する「ター」滝と名付けられました。沖縄本島では滝自体が珍しく、多様な水辺の植物や動物たちを見ることができます。
ター滝周辺は遊歩道や柵の整備もされておらず、手つかずの自然を味わえると評判のツアーです。道がないならどうするのかと言えば、川の中を進むリバートレッキングをしていきます。
スリリングな行程ですが、現地の自然を知り尽くしたガイドが同行するので、安心して楽しむことが可能です。水に浮くようにしながら進む箇所が多く、意外と疲れにくいツアーになっています。
海でのアクティビティと違って、体がべたついたりしないので、次の目的地に移動しやすいのもうれしいポイントです深い滝つぼに飛び込んだり、水中の生き物を観察したりして、ジャングルの大自然を堪能しましょう。
亜熱帯植物が生い茂る森へ森林浴+トレッキング
探検気分も良いけれど、もう少し穏やかに沖縄の自然を楽しみたい…という方におすすめのツアーです。このツアーは森林浴セラピーに重点を置いており、ゆったりと木々の呼吸を感じながら歩いて楽しめます。
亜熱帯の照葉樹林で行う森林浴の効果は、リラックス、マインドフルネス、ストレス対処力の向上など、現代社会を生きるために不可欠なものばかりです。
こちらのツアーの森林浴は、効果が1か月続くとも言われています。また、ドリンクとおやつが含まれているのもうれしいポイントです。
森を抜けて、川のせせらぎを感じながら休憩し、五感を使って豊かな自然を満喫できます。
ヨガと組み合わせたプランもあり、より深いセラピーを体感することができるでしょう。
まとめ
熱田岳とその周辺のトレッキングツアーをご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
沖縄に何度も行っていて、ひと味違う体験がしてみたい、という方には特におすすめです。
登山というとハードルが高いと感じるかもしれませんが、ガイドが同行するツアーなら、少し冒険することも出来ます。
最小催行人数が1人のツアーもあります。
疑問や不安なことは遠慮なく質問して、思い出に残る旅を作りましょう!