沖縄の守り神シーサーとは?青の洞窟が魅力の恩納村でシーサー作りを体験しよう!
目次
シーサーとは
沖縄といえば、真っ先にシーサーを思い出す人が多いのではないでしょうか。災厄から人々を守ったり、福をつかんで離さなかったりという役割を持っています。
皆様は、そんなシーサーのモデルとなった動物をご存じでしょうか。屋根の上のしなやかな体つきを見ると猫、門の上で凛々しくたたずむ姿は犬のようですが、百獣の王ライオンが実はシーサーのモデルという説があります。
では、なぜ日本にはライオンがいないのにもかかわらず、シーサーのモデルになりえたのでしょうか?
その理由は、シーサーのルーツに隠されており、紀元前3000年頃の古代エジプト・メソポタミア文明まで、さかのぼります。
聖獣であるライオンは、その雄々しき強さと見た目から、権力や強さそして神殿や墓の守護シンボルとして扱われていました。
そして、時がたちそのライオンの概念がシルクロードを通り、仏教発祥の地であるインドや、唐獅子で有名な中国にわたりました。
その後、沖縄にシーサーが伝わるのです。事の始まりは1689年に、当時火事が頻発して困っていた人々が風水師に助けを求めたところ、獅子の像を作り八重瀬岳に向けて設置するようにアドバイスをくれたところから始まります。
アドバイス通りに、獅子の像を設置すると火事がぴたりとやみ、沖縄の人々は火災の憂いから免れることができたという話があるのです。
その時に作られた像がシーサーの始まりとなっており、今もなお八重瀬岳を向いて立っています。
また、このことがきっかけで、沖縄のシーサーは「家や人、村に災厄をもたらす悪霊を追い払う魔除けの象徴」として、広く浸透してきました。
日本にはシーサーの他にも、狛犬・獅子舞など、獅子をモチーフにしたものが数多くあります。
この記事では、シーサーの種類やシーサー作りの魅力、実際に体験できるお店について、たっぷりとお伝えさせていただきます。
沖縄旅行を考えている際は、ぜひ参考にして頂ければ幸いです!
3種類のシーサー
一言でシーサーと言っても設置されている場所や守っているものによって、大きく3種類に分けられます。
ここでは、3種類のシーサーについて、それぞれの特色をみていきましょう。
宮獅子
宮獅子とは、沖縄が琉球時代のころ栄えた首里王府に関係するシーサーです。宮、城などに雄雌の対で設置されています。
沖縄での獅子文化初期に位置し、オリンポス時代から継承された“獅子”のイメージと同じく、魔除けよりも権威の象徴して造形されました。
宮獅子は、シーサーというよりも獅子像、または狛犬という要素が強いといえるでしょう。
村獅子
村の入り口や高台に守り神として設置されています。
村落獅子とは、悪霊の侵入や火難を防ぐ目的で、集落の入り口などに置かれている石獅子のことです。
雄雌対で立っているのではなく、一体のみで設置されていることが多いです。シーサーが屋根に上ったのは明治時代になってからなので、家獅子が流行る以前に村獅子が代表して、その村全体の厄を払っていました。
有名な東風平町富盛の石獅子は、村落獅子として最大最古といわれています。
村落獅子は、ほとんどが集落の入り口、あるいはヒーザン(火の山)に向けて建てられており、沖縄最古の富盛のシーサーと同じ役割を果たしています。
このように、村落獅子の文化が民間への普及の土台をつくりました。
家獅子
明治になり、民間への赤瓦普及とともに、シーサーも個人宅の屋根に乗り始めます。
家獅子を大きく分けると、屋敷内に設置している屋敷獅子、屋根の上に設置している屋根獅子、家の門に雄雌ペアで設置してある門獅子があり、設置場所によって種類が分けられます。
シーサー作りの楽しみ方
市販品のシーサーは手作りなので、一体一体にそれぞれ個性が見られます。
そのため、シーサーは目の位置、眉の形、塗装の色、それぞれが微妙に違うだけでも、オリジナリティが溢れる仕上がりになるのです。創作キットを購入し家で作ることや、ツアーやお店でシーサー作りを体験することも可能です。
シーサー作りの体験ツアーでは、童心にかえった気分で粘土をこね、シーサーをかたどり、そのまま焼いたりする本格的なものから、すでに作ってあるシーサーに色付けをしたりと、いろいろなツアーがあります。
シーサー作りの魅力
次は、シーサーづくりの魅力についてご紹介します。
自分だけのオリジナルシーサーを作れる
粘土から捏ねて作るシーサーであれば、自分だけのオリジナルのものを作ることができます。色の塗り方を工夫したり、細部までこだわれば、自分だけのシーサーを作れます。
魔除けや幸福を離さないシーサーを、自分の手で作り上げてみましょう。
完成した時の達成感
自分好みの形のシーサーを生み出した時の達成感は、何ものにも代え難いものがあります。
少しいびつでもそれは自分が試行錯誤し生み出した結果、とても味のあるもので、旅の思い出になります。
ものづくりが好きな人は、想像しただけで、ワクワクしませんか?
子供から大人まで楽しめる
基本的に、粘土をこねて作り、焼きの作業はお店の人が行ってくれるため、お子さまでも気軽に参加することができます。
ご家族で楽しむシーサー作りは、一生の思い出になること間違いなしです!
体験できる人気のお店5選
ここでは、シーサー作りを体験できる人気のお店を5店ご紹介します。
手作り工房 たつ房
こちらのお店では、琉球漆喰を使った漆喰シーサー作りとシーサー色付け体験、そして販売をしています。
漆喰シーサーとは、文字通り漆喰でできたシーサーで、そのほとんどが口を開いたオスですが、こちらでは雄雌一対を作ります。
すでに土台ができている為、あとは目や耳や牙を付けるだけです。土台がすでにできているので簡単ですが、表情の決め手である目や耳などはアレンジができるので、自分だけの手作りシーサーを作ることができます。
また、手作りのシーサーに色を付けることや、色付けだけを体験できるコースもあるので、本格的にやりたい人・気軽にやりたい人、どちらでも満足できます。
恩納村 漆喰シーサー やちむん シーサー色付け体験 ぎゃらりーゆしびん
こちらのお店では、シーサーの色付け体験ができます。
職人が作った手作りのシーサーに自分好みの色を付けることができ、とても楽しい時間を過ごせます。
一つ一つ職人の手によって作られるシーサーは、大元は同じとはいえ、ディテールが異なっているので、自分好みの色に染め上げましょう。
手作り工房 ひで房
こちらのお店では手作り工房 たつ房と同じく、琉球漆喰を使った漆喰シーサー作りとシーサーの色付け体験ができます。
手作り工房 たつ房と同じ敷地内にあるので、両方行き来して、好きなシーサーを見つけてみましょう。
琉球村
こちらのお店では、一風変わったシーサーのオブジェづくりを楽しむことができます。
置き型と壁掛けオブジェどちらも作れるので、置くスペースがないという方には壁掛けシーサーがおすすめです。
また、あらかじめ作られたシーサーに色を付ける体験もできます。
色付けでは、目を書いただけでも表情ががらりと変わるので、型は同じでもオリジナルのシーサーを作ることができます。
沖縄体験ニライカナイ
こちらの店舗では、本格的なシーサーを1からを作ることができます。
まず、漆喰をこねるところから始め、顔や表情だけでなく、どんな佇まいのシーサーでも作ることができます。
プレートのような面シーサーや立体的な普通のシーサーなど、多種多様なものが作れるので、味がある自分だけのシーサーを作ってみましょう。
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まとめ
今回は、シーサーの概要やシーサー作りについて、ご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
シーサーは、狛犬と同じく獅子をモチーフにした伝説上の生き物です。家や村などを守る存在に加え、口を閉じている雌のシーサーは幸福を掴んで離さないという、少しほほえましい部分も垣間見えます。
シーサーの手作り体験では、手軽に体験できるところから本格的なところまで、多種多様なお店が存在しています。沖縄旅行の思い出に、伝統的なシーサー作りはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。