沖縄の桜はいつが見頃?日本一早い沖縄の桜祭りや名所をご紹介
目次
本州とはやっぱり違う!沖縄の桜をいち早く満喫しよう!
本州での桜のイメージというと、早いところでは3月から4月初旬にかけて開花する、暖かい春の花を思い浮かべるのではないでしょうか?
よく見る桜の種類も淡い白や薄ピンクで有名なソメイヨシノが一般的であり、毎年そんなお花見のシーズンを楽しみにしている方も多くいらっしゃるでしょう。
また、入学、卒業、入社などの年度スタートの時期とも重なるので、出会いや別れの季節の代名詞として、儚く散っていく桜というものには感慨深いイメージもあります。
しかしながら、沖縄での桜は開花時期だけでなく見た目やお花見の楽しみ方までもが本州とは全く異なっているため、これまでのイメージが覆されるかもしれません。
今回の記事は、そんな沖縄の珍しい桜の特徴やシーズン、そしてお花見を楽しめるとっておきのスポットをご紹介いたします。
どこよりも早く桜を堪能できる沖縄へ行って、春の訪れを感じてみてはいかがでしょうか。
沖縄の桜のベストシーズンは?
沖縄本土は年間を通して暖かい気候ではあるものの、12月半ばぐらいから徐々に肌寒くなってきます。
さらに肌寒さが増す1月から3月ぐらいにかけて咲き始めるのが、沖縄の寒緋桜(かんひざくら)です。
そのため、沖縄の桜のベストシーズンは本州よりも早く、全国でも最も早い開花宣言が出されることで知られているのです。
そんな沖縄の寒緋桜は気温が下がっていくにつれて開花が進んでいき、沖縄で本土でも最も寒い時期が見頃となるといわれています。
このような背景から、沖縄の桜シーズンに観光旅行に訪れる場合には、コートやジャンパーなど防寒対策をしておくと良いでしょう。
なお、例年の開花日や満開日は以下の通りですので、ぜひお花見に行かれる際の参考にしてみてください。
例年の開花日:1月18日 前後
例年の満開日:2月4日~5日 前後※2022年は1月11日頃に開花し、満開日は2月1日頃でした。
沖縄の桜の種類と特徴
沖縄の桜は開花シーズンが冬季であることもそうですが、その見た目や咲き方にも特徴があります。
特に寒緋桜は色が濃いピンク色の花びらという見た目で、花自体が上向きではなく下向きに咲くという特徴を持ちます。
ソメイヨシノよりも濃くて鮮やかな色合いなので、沖縄の寒緋桜の存在感は抜群です。
そしてもう一つの大きな特徴としては、シーズンが終わると花びら一枚一枚がヒラヒラと散っていくソメイヨシノとは異なり、一つの花がポトリポトリと落ちて散っていくという点があります。
そのため、本州の桜によく見られるような、桜吹雪で花が一斉に散ってしまうという光景も滅多に見られません。
寒緋桜にはソメイヨシノのような儚さはないかもしれませんが、その分、凛とした立ち姿や亜熱帯地域ならではの植物とともに並んで咲いている姿はとても興味深く、また沖縄の自然の力強さも感じられるでしょう。
沖縄のお花見は沖縄北部がおすすめ
お伝えしているとおり沖縄は寒緋桜という種類のものが代表的ですが、南方から北方へと上がっていく本州のソメイヨシノなどの桜前線とは異なり、北方から南下していくという不思議な特徴があります。
これは、沖縄特有の寒波の影響によるものだといわれており、寒くなるにつれて開花していくという特徴も、まさに本州の桜とは真逆です。
寒くなるにつれて咲くということから考えると、通常沖縄の桜は北方に位置する名護方面から那覇に向かって開花するのも納得できるのではないでしょうか。
また、桜の名所として知られている八重岳でも、毎年、気温が低い頂上付近からふもと付近に向けて、花が開花していく様子が見られます。
沖縄に長期滞在される予定のある方は、実際にその様子の移り変わりを沖縄北部の現地で楽しんでみてください。
沖縄の満開時期は1月下旬~2月末
沖縄の桜の満開時期は、1月下旬〜2月末で、まさに冬真っ只中のシーズンです。
先ほどご紹介させていただいたように寒緋桜は北部から開花が進んでいくため、沖縄県内の各地ではその開花状況に合わせて、桜まつりやイベントが開催されます。
満開時期には色鮮やかで愛らしい寒緋桜を楽しもうと、全国各地から多くの人々がまつりの会場を訪れる賑わいぶりです。
沖縄での冬季シーズンは海でのアクティビティは少ないかもしれませんが、かわりにとっておきのお花見を楽しめるので、あえてこの時期に沖縄を訪れてみてはいかがでしょうか。
沖縄の桜祭り・名所
それでは、実際に沖縄の美しい桜を見ることができる桜祭り会場や名所をいくつかピックアップしましたのでご紹介していきます。
お花見の予定がないという方でも、目的地の近くだったり、ドライブコースにあったりする可能性は高いので、ぜひ一度お立ち寄りください。
もちろん、お花見をしたいという方もスポット選びの参考にしてみてください!
もとぶ八重岳
もとぶ八重岳は、標高450m超えの八重岳に約7000本もの桜が植えられており、シーズンになれば岳の中腹辺りから頂上にかけて桜並木が満開となります。
特に1月には、もとぶ八重岳桜まつりが開催され、八重岳中腹に位置している八重岳桜の森公園にて、大道芸や民謡ライブ、飲食ブースなどさまざまな催しが行われるため一つのイベントとして訪れるのもおすすめです。
また、桜まつりが開催されていない期間であっても、八重岳登山道路入り口付近には、パン屋や沖縄そばのお店があるので、休憩がてら立ち寄るのにも最適なスポットです。
登山はもちろん、レンタカーなどでドライブをしながら桜を観賞しても楽しいひとときになるに違いありません。
もとぶ八重岳桜まつり〈前回の開催期間〉
2023年1月22日(土曜日)〜2月6日(日曜日)
※ステージイベントは1月22日のみの開催でした。
〈住所〉沖縄県 国頭郡本部町字並里 921番地
本部町八重岳 桜の森公園
〈アクセス〉那覇空港から車で1時間半、名護バスターミナルからは約25分
〈駐車場有無〉
500台分あり
※詳細に関するお問い合わせは、本部町商工観光課内の本部まつり実行委員会事務局へお願いします。
名護桜まつり
名護中央公園に植えられた2万本もの桜が目白押しの名護桜まつりは、沖縄県でも屈指の人気花見スポットとして知られています。
公園内には約2kmにも及ぶ寒緋桜の散歩コースがあり、県内最大級の規模を誇るため桜の名所100選にも選出されています。
また、付近の展望台からは桜と海の景色の両方を望めるので、沖縄のお花見シーズンならではの、青とピンクのコントラストが楽しめるというのも魅力です。
さらに、まつり開催時には公園内に特設ステージが設けられて演舞イベントが行われたり、名護市市街地でのストリートダンスやパレード、路上ライブなどが開催されたりします。
お花見はもちろん、こうしたイベントを通じてお子様から大人まで一緒に楽しめること間違いありません。
名護桜まつり〈前回の開催期間〉
2023年1月28日(土曜日)~1月29日(日曜日)
〈住所〉沖縄県 名護市名護5511 名護中央公園、他各会場 にてイベント開催
〈アクセス〉那覇空港から車で約2時間、名護バスターミナルからは約15分
〈駐車場有無〉
200台分あり
※詳細に関するお問い合わせは、名護市観光協会へお願いします。
今帰仁城跡
沖縄県の有名な世界遺産でもある今帰仁城跡でも、桜を楽しむことができます。
今帰仁城跡は、1400年代から1800年代後期まで存在していた琉球王国が、日本、東南アジア、朝鮮半島、中国などとの文化・経済交流を行っていた地であるとされている、貴重な文化遺産です。
このスポットでは特に、今帰仁グスク桜まつり開催期間中に城跡と桜のコラボレーションを楽しむために毎年多くの人々が訪れ、賑わいを見せています。
夜になると桜や城跡がライトアップされるので、幻想的な花見を楽しめるに違いありません。
その他にもエイサーや琉球民族衣装体験、芸能披露など、さまざまなイベントが開催されるので、花見以外のお楽しみも満載です。
また、スポット周辺には美ら海水族館などの有名観光地スポットもありますので、ぜひ観光地巡りの合間や、お帰りの際に足を運んでみてはいかがでしょうか。
今帰仁グスク桜まつり〈前回の開催期間〉
2023年1月21日(土曜日)~1月29日(日曜日)
〈住所〉沖縄県国頭郡今帰仁村今泊5101番地 今帰仁城跡地
〈アクセス〉那覇空港から車で1時間半、名護バスターミナルからは約30分
〈駐車場有無〉
320台分あり
※詳細に関するお問い合わせは、今帰仁グスク桜まつり実行委員会へお願いします。
やえせ桜まつり
沖縄本島の南部に位置している八重瀬町では、毎年やえせ桜まつりが開催されます。
会場である八重瀬公園内には500本もの桜の木があり、シーズンになると公園内が一気に桜で華やかになる様子を見ることが可能です。
沖縄県内の桜の名所は主に北部に集中していますが、ここ南部でも凛と咲き誇る鮮やかな桜並木を楽しむことができるとして、多くの地元民や観光客が訪れます。
また、桜の開花時期には桜並木にイルミネーションが飾られたり、花のモニュメントや多数の行灯が設置されたりするので、夜になれば非常に幻想的な景色を堪能できることでしょう。
昼は凛とした桜を見て、夜はロマンチックな桜のイルミネーションを、どうぞ心ゆくまでお楽しみください。
なお、桜まつり開催期間中は物産展やステージイベント、八重瀬公園ガイドツアーも開催されるため、イベントにのみ参加しに行くのもおすすめです。
やえせ桜まつり〈前回の開催期間〉
2023年1月20日(金曜日)~2月5日(日曜日)
※2023年はイルミネーションのみの開催でした。
〈住所〉沖縄県八重瀬町字富盛1607 八重瀬公園
〈アクセス〉那覇空港から車で約30分、名護バスターミナルからは約1時間〜2時間(有料道路を使用するかどうかによって異なる)
〈駐車場有無〉
300台分の臨時駐車場あり
※詳細に関するお問い合わせは、やえせ桜まつり実行委員会へお願いします。
沖縄の桜の楽しみ方
お花見というと、桜並木やたくさんの桜が咲く公園の木の下でお弁当を食べたりバーベキューやお酒を楽しんだりする宴会をイメージされる方も多いでしょう。
しかし、寒緋桜は冬がシーズン真っ盛りなので、沖縄のお花見シーンでは、そうした花見宴会をしている人たちはほとんどいません。
沖縄の地元の人々のお花見の楽しみ方は、桜を見ながら散歩したり写真を撮ったりと、いたってシンプルなのです。
肌寒い中だからこそ映えて見える鮮やかな寒緋桜を目で見て楽しむような、沖縄流のお花見をぜひ体験してみてはいかがでしょうか。
ドライブお花見
沖縄では、宴会はせず散歩などをしながら花見を楽しむとお伝えしましたが、実はドライブお花見も人気の楽しみ方の一つです。
ドライブがてらのお花見であれば、各地の桜が咲く頂上を目指してドライブを楽しめることはもちろん、駐車場に車を置いて桜並木まで歩くこともできます。
また、道中で飲食店や道の駅に寄り道しながら楽しめるのも、ドライブお花見ならではの醍醐味でしょう。
なお、標高が高い山では山頂までの道のりに多数の寒緋桜が咲く所もあるので、シーズン中には、ぜひ山間部でのドライブ花見を楽しんでみてください。
バスツアー
山道の運転ができない方や、駐車場の心配もあるという方におすすめなのが、花見ができるバスツアーです。
現地では桜シーズンになると那覇市を始発とした日帰りバスツアーが多数開催されます。
バスツアーでは、観光バスで沖縄県内の桜の名所を巡ることができるので、運転や道に迷う心配もいりません。
また、他の最寄りの人気スポットにも寄ったり、バーベキューや沖縄の人気フルーツであるタンカン狩りを楽しめたりするプランもあるので、沖縄旅の一日のプランとして、ぜひバスツアーを組み込んでみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、一年中温暖なマリンリゾート地として知られている沖縄の桜の魅力についてお伝えしてまいりましたが、いかがでしたでしょうか?
人気リゾート地や観光スポットを訪れるのも良いですが、1月〜3月と日本で最も早く桜が見られる沖縄の各スポットを訪れて、一足早いお花見を体験してみるのもおすすめです。
本州の桜とは全く異なる特徴を持つ存在感の強い寒緋桜を見て、沖縄特有の自然に触れてみてはいかがでしょうか。
また、シーズンにはご紹介したとおり各地で桜まつりが行われますので、観光名所を訪れる途中に立ち寄ったり、ドライブコースで地域ごとの桜まつりを巡ったりして、南北それぞれの開花状況や花の違いを比べてみるのも面白いはずです。
冬季に沖縄旅行に行かれる方は、この時期だからこそ楽しめるお花見を体験して、素敵な沖縄旅の思い出をつくってみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。